この9年間、毎年1月1日は移動日と決まっていて、とりあえず「あけましておめでとうございます」とヨメと挨拶を交わすものの、まったくお正月らしさを感じることなく1日が過ぎていきます。
まずは ゴールデンロック の初日の出。
というものの、この9年で一番大混雑しているだろうゴールデンロックの境内に行っても、一夜を過ごすミャンマー人のテントが邪魔で境内から初日の出を見ることできないのがわかっている時点で宿から。
と言っても、雲が厚くていつもは6時半ごろ見える太陽が、今日は6時50分過ぎ。
そして一番気がかりなのは、この9年で一番大混雑しているだろうゴールデンロックから帰る観光客で、トラック乗り場が無法地帯になるってこと!
1年前もなかなかトラックに乗れなくて10時キンプン発の予約したバスを危うく乗り損ねそうになった、という経験から、今回は帰りのバスを予約しなかったけど、いずれにせよ、早め(8時過ぎ)にチェックアウトしました。
前日、宿のマネージャーに「明日の朝、トラック乗り場が大混雑するんだけど、何かいい方法無いかな~」って相談したら、「トラックの助手席を予約するって方法があるよ。明日の朝、ウチのスタッフを行かせるよ」と言っていたけど、その方法は誰でも思いつくことなんだよな~。
「去年、我が家が見たところでは、予約窓口に来る人があしらわれていたよ。あらかたその場で助手席予約しようにも既に予約いっぱいでできなかった、ということなんだろうけど、本当にその場で行っても大丈夫?」って聞くと、問題ない。とのこと。
ま、あまりアテにならない回答だけど、スタッフが一人いれば荷物のことを気にせずに、いつものように無理矢理トラックに乗り込むチャンスが増えるので、それも手かも。ま、帰りのバスの時間もとりあえずは気にしなくていいし。
ということで、スタッフと一緒に助手席の予約窓口に行くと案の定、軽くあしらわれました。ま、去年と一緒じゃん。
一緒に来てくれたスタッフは「直接トラックと交渉するから」と一番離れたトラック乗り場の方へ歩いていくと、ちょうど下から登ってきたトラックがまさに停車しようとしている最中。(&トラックの横から座席を確保しようと荷台に群がっている最中)
ここぞとばかりに我が家も荷台に潜り込むことに成功し、下で見ていたスタッフから荷物を受け取り、無事乗車。
宿のスタッフは「助手席でなくていいの~?」なんて聞いてきたけど、我が家としては キンプン に降りれれば十分なわけで。
いずれにせよ、トラック乗り場でそれほど待つことなく、乗ることができました。
成功のカギとしては、ゴールデンロックから一番離れたトラック乗り場(要は下から上がってくるトラックの降車エリア)で待ち構えることか。
混んでないときは、ここで人を降ろす⇒乗り場にトラックが移動する⇒人が乗る、というシステムなんだろうけど、これだけ人があふれて収集つかない状態の場合、降り場ですぐに人が乗っちゃうわけだから、トラック乗り場でいくら待っていても、乗れないのは当然のこと。
ま、コロコロルールが変わるし、来年にはケーブルカーも開通しているから、来年の参考にはならないけどね。
ということで、無事、10時発のバスに乗り、夕方ヤンゴンに到着しました。
とここで記録しておきたいのは、このトラックに乗ってからヤンゴンに到着するまで。
キンプンにトラックが到着し荷物を荷台から降ろすと、やっちゃんのザックにべっとり嘔吐物が。
キンプンに戻るトラックの中では、車酔いで吐いちゃう子供や女性が多くいて、気配がありそうな人にはビニールとか渡したりしているんだけど、どうやら床に直接吐いたらしく。
まあ、自分的にはそういったケースもありうる、というのはあらかじめ覚悟しているので、ショックはショックでも、それほど気にならない程度で済むと思っていたけど、どうやらヨメはそういう心の準備があまりできていなかったらしい。
これまでのトラックの経験からヨユーで想定できるのに。
いずれにせよ、ひどく落ち込んで、ムカついていたみたいです。
そういった精神状態が作用したのかわからないけれど、ヤンゴン行きのバスで隣に座った日本人の女の子二人組に声をかけ(自分は、バスに乗ってすぐに本を読み始めている二人の雰囲気から、わざわざ声をかけなくていいんじゃない?って言ったけど)でも結局話は盛り上がらず、長続きせず。
そうこうしているうちにヤンゴンに到着し、バスターミナルから市内までタクシーをシェアすることに。
荷台から荷物を取り出していると、ヨメが勝手にタクシーと12,000チャットで交渉をまとめていたけれども、でもやっちゃん、半分以上がエアコン付きなのにどうしてオンボロのバンと交渉なんかしちゃっているの?
これからヤンゴン市内に向かうんだよー?
渋滞にハマるかもしれないんだよー?
そういった排気ガスまみれになるの、やっちゃんが一番イヤなんじゃないのー?
しかも、一緒にシェアしよう、って他の人も誘ってるんだよー?
そういったことを考えたら、何を選ぶべきか答えすぐ出てくるでしょー?
ってやっちゃんに言っても後の祭り。
今更エアコンの車に変更してって言っても15,000チャットって言われて撃沈(そりゃ足元みられるっちゅーの)
やっちゃんのメンツをつぶす(内輪もめを他人に見せる)のも間が悪くて、その女の子たちに「エアコン無しでも大丈夫?」って確認してタクシーに乗ったけど、女の子たちに「私たちは9年連続でミャンマーに来ているんだよ~」ってお話ししていた割には、その判断はどうなのよ。
とタクシーの件はこれで収まらず、彼女たちはさくらタワー周辺、我が家はチャイナタウンで降りるつもりでいて、どっちを先に回るんだろう?と話題を振ったら、ヨメから「さくらタワーに行く交渉しかしてない」と。
マジー?
我が家もさくらタワーで降りろ、ってことー?
それともさくらタワーで再度、行く場所を交渉しろ、ってことー?
さすがにこれには絶句。(たぶん、同乗していた女の子たちも凍りついたはず。なんで私たちとシェアしようと誘っておいて、自分たちの行く場所を指定せずにタクシー交渉してんの?そりゃダンナから文句言われたって仕方ないでしょ!)
タクシーの中の雰囲気はメチャクチャ。
っちゅーか、9年連続で来ているって経験値をアピールしているのに、こんな交渉していて恥ずかしくないのー?
とりあえずさくらタワーで彼女らを落とし(二人で6,000チャット)そこまらドライバーにチャイナタウンに行ってくれ、とお願いしたら、何も言わずに行ってくれたけどさー。
宿に到着して怒り爆発。
やっちゃんさー、交渉してくれるのはいいんだけど、もっと先を読もうよ。初めての経験じゃないんだから。
エアコンのタクシーと交渉すること。排気ガス、イヤなんでしょ?
彼女らはさくらタワー周辺、我が家はチャイナタウンで降りること分かってるんだから、その2か所で料金を交渉すること。
我が家は彼女たちをサポートするために旅行しているんじゃないんだよ。
経験値をアピールする割にはお粗末すぎ。そんなの当たり前のこともできないなんてちょっと恥ずかしすぎ。
カバンが汚れたのだってそう。
これまで何度も隣の子供たちがゲロしているのを見ているんだから、荷物を床に置いておけばそのうちこういったケースくらいあり得るかも、って予め覚悟しとこうよ。
寝不足だってそう。
寝不足のまま旅行に突入すれば、それが原因でダウンすることくらい想像できるでしょ。(実際に旅行して3日後に熱だしてグダグダだったでしょ)
なので、寝不足にならずに済むようにあらかじめとか、そういう調整しようよ。
今までずーっとそうだったけど、あの時の値段がいくらいくらってメモしている割には、前回いくら払ったか全く覚えてないじゃん。(自分はタクシーでここからここまではいくらだった、とかバスはいくらだった、というのをだいたいの金額覚えているよ)
ちゅーか、日本円がドルになり、チャットになって、1000チャットは何ドルくらいで何円か、というのもロクに把握していなから、毎回チャットで払っても、日本円でいくらくらいだったかの実感を感じてないから、覚えられない(要は前回と比べて高い、低いなど)んじゃないの?
自分自身の今までの経験、まったく活かしてないじゃん!
全くもって正論を言われたやっちゃんは、ぐうの音も上げられず、泣きながらカバンを洗ってました。
とまあ、正月早々からドカ~ンとやらかしたわけですが、この時、二人ともこの日は2019年の初日ということを完璧に忘れてました。
っちゅーか真面目な話「自分の経験をもとに先を読む、判断する」ということは生きてく上で必要なスキルなので、それをあまり気にしていないやっちゃんの性格が本当に、とても心配です。
これを機にやっちゃんも意識してくれたら、と思うのと同時に、自分はもっとやっちゃんに意識が向くよう気を配らなきゃ(例えば、この料理で○○バーツ払ったけど、日本円でいくらだ?とか、日本の価格と比べた際の高い、安いなどの感覚を覚えさせる。また、AからBまでタクシーで○○チャットだったから、AからCは何チャットくらいが妥当か、など、やっちゃんに答えてもらうなど。選択肢が複数あった場合に、その都度、何を優先に選ぶのか、値段、安全、時間などの考え方を聞いてみる)と思うのでした。
1年の計は元旦にあり。
さて、話を戻して、夕食。(そのころには一応、ヨメも回復)
ま、元日のしっかりした夕食はいつもの Aung Mingalar Shan Noodle
ブラブラ歩いて帰っていると、ヨメが何やら大きいフクロウの貯金箱がおいてある雑貨店を見つけ、ユルユル近づいていくと、お店のご主人が「それ、フクロウの貯金箱ね」と日本語。
いろいろ話を聞いてみると、夫婦で日本に働いていて、数年前にヤンゴンに戻ってきて雑貨屋を始めたようです。
夫婦ともども日本語が流暢で、奥さんはちょうど日本の友人に電話で新年のあいさつをしている最中(笑)
「日本のドン・キホーテみたいなお店を目指している」って言っていたけど、本当に食品からペンキまでなんでも取り扱っていました。
また雑貨屋の傍ら、日本車の輸入もやっているとのことだったので、ご主人に「儲かってるんですね」と聞くと、「実は政府の方針でもうすぐ日本から中古車輸入できなくなるんだ」と。
え~?そうなの!?
ここ数年、ヤンゴンではオンボロ、エアコン無し、排ガスバリバリの車から、比較的新しいエアコン付きの日本車が爆発的に増えたおかげで、渋滞だったとしてもそんなに苦にならなくなったばかりか、幹線道路沿いの空気の汚れ(砂埃は相変わらず)が改善された半面、右側通行、右ハンドルの自動車、遅れている信号機などのインフラ整備、一説によると3割のドライバーが無免許の状態から、事故が増えている、とも聞きます。
政府は、輸入できる中古車を2015年以降に製造された左ハンドル車に限定することで中古車の輸入量を減らし、渋滞や事故を緩和することを目論んでいるそうだけど、ご主人に「それじゃ、商売あがったりですね」と聞くと、
「ミャンマー人はみんな日本車が大好きなので、輸入できなくなることをとても残念がっている。でも政府の言うことも正しい。日本はODAなど多額の援助をしてくれるし、ティラワ地区(日本の資本で整備されつつある大規模工業団地)に日本車のメーカーが来て、左ハンドル車を生産してくれれば、この国の雇用も増えるし、輸入関税もかからない。タイやインドネシアのようにね。だから、ミャンマー人は日本の車メーカーが早く来てくれることを望んでいるんだ」
と言っていました。
なるほど。。。このまま韓国車や中国車に押されてしまうのは残念だけど、日本もなんとか巻き返しをしてほしいなよな~。
いつもヤンゴンで通うシャンヌードル屋の近くなので、これからもちょくちょくご挨拶に行くことになりそうです。
と1月18日付で驚きのニュースが。
日産、ミャンマーでサニー生産 新車販売、先手狙う
「日産自動車はマレーシアのタンチョン・モーターと提携し、ヤンゴンのラインタヤ郡区に工場を建設、サニーの生産を開始した」とのこと。
スズキもミャンマーで軽トラやミニバンを生産しているとのこと。
参考URL:
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/161230/mcb1612300500006-n1.htm
http://www.asahi.com/articles/ASK1L41LYK1LULFA00K.html